なぜ子どもに、ストレス耐性が身につかなかったのか?
最近の子どもは、大事な心が育つ時期にコロナ禍3年を過ごし、マスクで表情を読み取れず、友達との関係をうまく築くことがままならなかった。また、出かけることが少なく社会との関係が希薄で、感染症自体がストレスとなった。そのストレスにうまく対応できなかったときに、問題が起こる。家庭内暴力、校内暴力、いじめ、不登校などである。我慢強さというストレス耐性が身につかなかったのである。
見守る大人のストレス耐性が低くなったことも一因ではないか?
子どもの癇癪に我慢できない大人が、自分の感情をぶつけ、どなったり暴力をふるったりする。または、無視をする。それをしつけと勘違いをしている。
間違ったストレス解消の方法を子どもに教えたことになっている。怒鳴られた子どもは、ストレスがかかると周りに怒鳴り返す。相手のせいにする。暴力で抑えられた子どもは、いらだちを力で仕返しする。そして、家庭内暴力、校内暴力、いじめに発展する。また、ストレスに耐えられなくて、登校渋り、不登校になってしまう。
特に、衝動性のあるADHDの疑いのある子どもは、顕著である。癇癪を起しやすい。ADHDなど発達障害の疑いのある子どもの子育ては、慎重に心を配らなくてはいけない。もちろん、発達障害は先天性であるので、親の教育のせいではない。教育、子育ての力で、社会に順応させていかないとかわいそうである。
では、どう対応すればよいのか?
良いことをしたら良いことが起こる。悪いことをしたときに、良いことが起こらないようにすることが大切である。悪いことをしたときに怒鳴ったり暴力を振るったりすることは決して良いことにはならない。良いことをしたときにだけ、認め励ます。それが、当たり前のことでも認め励ます。
自己肯定感が高くなるとストレス耐性も身についてくる。ストレス耐性を身に着けた大人になってほしいものだ。