心身の安定のためにできること,そして必ず必要なものは,「生活のリズムを整える」ことです。
長い休みの後は体を壊しやすく,風邪気味の児童が多くなります。それは季節の変わり目と生活のリズムの乱れが相まってしまうからだと思います。
心身が安定していると、自立した大人になれるということ、働ける大人になれるということです。
就職するに当たって企業の方が重視するのは「心身が安定していること」だそうです。そして、本人自身が続けていくのに一番必要な要素だと思います。生活のリズムを壊さないことは重要な就労の条件です。
睡眠は特に大事です。21時など時間を決めて,おうちの中全員が静かにすることです。ゲームなど泣いてもわめいても取り上げないといけません。やれそうでやれないことですが,将来のことを考えれば必要不可欠なことです。おうちでの環境を整えてあげることが家庭でできることです。
心と体は密接な関係があります。
心身の安定と言いながら実際は、心も体も脳が作り出しています。脳の伝達神経がうまく伝わるようになると生活しやすくなります。
五感(視覚、聴覚、味覚、触覚、臭覚)と固有受容覚、前庭覚が、過敏だったり鈍感だったりしているところを生きやすいように調整することが大切です。これらのことはコミュニケーション能力とも関係があります。
今回は、固有受容覚(ボディイメージ)についてお知らせします。
固有受容覚(ボディイメージ)とは、筋肉や関節の動きを詳しく感知する感覚です。この感覚が弱いと、力加減や動きが雑になり、落ち着かず、対人関係のトラブルの元になります。力加減ができないと、自分では少しと思っていても相手を強くたたいていたり物を壊したりなどするからです。自分の関節や筋肉の動きが分からないと人のまねができなくて、人と同じ動きができず、集団行動が困難になります。ですから、学校で重視される集団活動、動きを合わせるダンスではひどく困難になります。うまくできる人より、脳を酷使し疲れやすいのです。
また、体育はできても、体のアクセルとブレーキができないと、止まりたいところで止まれず、怪我をしたり人や物にぶつかりトラブルの元になったりします。ちょっとした段差でつまずいたり物や人にぶつかったりするのもボディイメージが弱いからです。視覚に頼らないボディイメージが大切です。
教師は,学校において心身の安定のために,環境を整えてあげることが大切です。環境を整えてあげれば,成功体験に繋がります。安心して学校生活を送っていけるようにしたいです。それぞれにできることで成功体験を味わえるようにと思います。