視力と視覚・聴力と聴覚の違い

視覚は、視力検査では分からないところがあります。

同じ所を見ていても、別のことを考えていると、脳から伝達信号が送られないことがあるからです。例えば、教室で、外の鳥や木々の動きが視界に入り、外の方が気になることもあります。また、黒板の文字をノートに写すとき、眼球運動がうまくいかないと、どこを書いていたか分からなくなり間違えたり、音読をするときに同じ行を読んだりすることもあるのです。

※ 眼球運動…見たいところにすばやく眼球を動かすことです。動体視力と関係があります。眼球運動の訓練をビジョントレーニングといいます。眼球運動は、学習以外にも球技等の運動にも影響します。

聴覚もまた、聴力検査で分からないことがあります。耳の機能に異常はなくても、話をよく聞ける子と聞くことが難しい子がいます。

聞きたい音と同じように、椅子の音や外の車の音などが入ってくる子がいるのです。録音したときにいろいろな雑音が入ってしまうことがありますが、人は聞きたいことを聞き分ける力があります。しかし、先生の話を分別して聞き取れない子もいます。また、知らない言葉があったり聞き間違えたりすると、思考がそこで止まってしまったりすることもあります。

さらに、光が異常にまぶしく感じる人もいます。音に過敏な人もいます。光の場合は本人も周りも気付きにくく、大変な思いをしているかもしれません。

お子さんが見たり聞いたりすることがうまくできてないと感じたら、教室でまたはご家庭において、どんな配慮ができるか一緒に考えていきましょう。

※ 周辺のいろいろなものに気を取られる子は集中力に問題がありますが、逆に周辺に気を配れるお世話好きな良い面も持ち合わせています。面倒見が良くリーダー性もある子もいます。

紹介 ぷくぷく

元小学校教諭で、34年勤めました。通常学級担任、特別支援学級(難聴学級、情緒学級)担任、通級指導教室(言葉の教室,LD/ADHD通級指導教室)担当 等勤めました。学級通信で発信してきた情報をお知らせし、これから子育てにあたる保護者の方や小学校教員、幼稚園教員、保育士に読んでもらえたら幸いです。 3人の子供を育てました。 1966年2月23日生まれ

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