自閉症スペクトラムのコミュニケーションが苦手なわけ

自閉症スペクトラムの子どもは、多くの情報から生活に必要な情報を選び取ることが苦手なことが多いです。複数の人と話したり、教室のがやがやとした中で話を正しく聞き取ったりすることが難しいです。本人にとって聞き取りやすい環境が必要です。

また、相手の話に対して「うん」とうなずいていても、本当は理解していないことがあります。正しく理解しているか確認する必要があります。

一度に複数のことを言われると混乱します。指示は1つずつする方がよいです。(シングルフォーカス)

子どもが言葉を覚える時に、言葉を教える人(主に親)が、指差ししているものを一緒に見て、それに「言葉」が添えられて物の名前を憶えていきます。しかし、言葉を教える人の指差ししているものとは違ったもの、または指だけを見たり聞き間違えをして、間違ったことを覚えてしまうこともあります。それを笑われたり否定されたりすることで、話そうという意欲を失い、話さなくなってしまうこともあります。

「あげるーもらう」「貸すー借りる」「行くー来る」などの言葉を使いこなすには、その時々によって自分と相手の立場が逆転することの理解が必要です。自閉症スペクトラムの子どもには、丁寧に教えてあげる必要があります。

自閉症スペクトラムの子どもは、このようにコミュニケーションは苦手でも、1つのことに集中できる特徴もあるので、良さを生かすようにしてほしいです。

紹介 ぷくぷく

元小学校教諭で、34年勤めました。通常学級担任、特別支援学級(難聴学級、情緒学級)担任、通級指導教室(言葉の教室,LD/ADHD通級指導教室)担当 等勤めました。学級通信で発信してきた情報をお知らせし、これから子育てにあたる保護者の方や小学校教員、幼稚園教員、保育士に読んでもらえたら幸いです。 3人の子供を育てました。 1966年2月23日生まれ

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