難聴児のYさんが、時々「あーまちがえた」「あーびっくりした」「えーっと」「あら」とつぶやいています。
「つぶやき」が出るということは、人の「つぶやき」が聞こえているということでもあります。そしてそれを自分のものとして使えることは、難聴児にとってとてもすばらしいことです。
しかし、まだまだ聞こえていない言葉が多く、「さ、す、そ」は、「しゃ、しゅ、しょ」と区別することが難しく、聞こえていない分、発音(構音)もはっきりできないし、聞いたことを書き取りすることも難しいです。
2年生の通常学級で、生活科の作業を張り切ってしていました。そこで、「つぎは」と意欲的にやっていたのですが、隣の子が「先生、Yちゃんが『いやだ』って言ってる!」とびっくりして教えてくれました。私にはしっかりと「つぎは」と聞こえたのですが、聞き慣れない人が聞くと、難聴者に対して聞き間違えが起こることもあり、誤解することにもなります。びっくりして教えてくれなかったら、分からないことでした。
誤解が生まれないように、また、誤解が解けるようにしたいものです。