難聴のYさんに、毎日漢字テストをしています。1年生の頃は、読み仮名を書いたものに漢字を当てはめるという漢字テストをしていましたが、2年生では、口頭で言ったものをプリントに書くようにしました。そうすると、聞き間違えているものがよく分かります。例えば、「てをつなぐ」が、「手をつだぐ」だったり、「ははおやのなまえ」が「ははおやとなまえ」と書いたりしました。はっきり聞き取れないことも理由にありますが、今までに聞く経験が少なかったため、間違えが起こります。健聴児であれば、多少聞こえなくても、「な」や「の」の予想がつきます。難聴児は、言葉の音をしっかり聞き取るところから学習しなくてはいけないので、他の人よりたくさんの集中力と努力が要します。指導者も、はっきりとした発音になるようにして、聞き取りができれば、他の場面でも予想がつけるようになると思います。
1年生の時は、「分かりません」言えるようになりましたが、2年生になって、よく聞こえなかった時には「もう一度言ってください。」と言えるようになりました。教室には、言葉を覚えるようにたくさんの言葉を掲示していました。「もう一どいってください。」は、1年生の10月から貼っておいたのですが、意味を理解し実用化するまで時間がかかりましたが、使えるようになり便利になりました。漢字テストでも「もう一度言ってください。」と言いながらしていました。
運動会の練習では、よーく話を聞いて、人の動きの真似ではなく、力いっぱい頑張れるといいです。
よく聞き取れない不便さは、うまく力を出し切れない不便さにも通じています。健聴児でも聞いていないと力を出し切れないですね。指導者は配慮をお願いします。