感覚情報の適格化とは?
脳では、自分にとって必要な感覚を受け入れ、不必要な情報は、シャットアウトします。
例えば、学校の教室で、耳では授業中の先生の声、目では教科書の文章を受け入れ、周辺の風景、外の音はシャットアウトできることです。感覚情報の取捨選択ができ、適応行動ができます。感覚情報の適格化により、注意の集中、持続が保障されます。
逆に、見える情報、聞こえる情報、皮膚感覚、嗅覚など、全部、脳が受け入れてしまうと、情報過多で適応できなくなります。ADHDでいうところの気が散りやすい不注意があると、たくさんの情報が入って疲れているのに、努力不足とか、怠けているとか誤解が生じ、叱られ、自己肯定感が育ちません。
ADHDの子どもでも、自分が好きなことには情報が適格化され、集中することができます。
測定でわかる視力聴力と、感覚の視覚聴覚は、別物です。見分ける力、聞き分ける力を育てることが大切です。ADHDで気が散りやすい子どもは、感覚的に適格化が難しいのです。なるべく情報を少なくし、集中できる環境を、指導者(親や教師)が作らなくてはなりません。
※ 難聴の子どもにとってとても難しい課題です。学習に集中させたいときは、情報を精選して、環境を整えてあげてください。