子どものコミュニケーションと社会性

子どもがコミュニケーションと社会性を身に付けるには?

大人が正しい見本を見せることが大切です。

人の間でコミュニケーションをとるには、一般的に言語(ことば)を使います。一般的にというのは、ジェスチャーであったり、目と目で分かるといったアイコンタクトがとれる特別な関係があったりするからです。

コミュニケーションは、まずは一番身近な家族から始まり、成長するに従って広がっていきます。広がりはあいさつから始まり、人と人がつながっていきます。人と人のつながりの中で協力したりルールが作られたりして、社会性が育ってきます。

自閉症スペクトラムの場合

ですから、人に関心がないとコミュニケーションや社会性は育ちにくいです。この点において、自閉症スペクトラム傾向の子どもは、生まれてすぐ母親と視線を合わせることができず、コミュニケーション、社会性が育ちにくいのです。自閉症スペクトラムの子どもは、人より物に関心が向いていることが多いです。また、触覚過敏があると、抱かれるのさえ、嫌がることがあります。自閉症スペクトラム障害がある場合、早い段階で専門家と相談し、ソーシャルスキルトレーニング(SST)が必要です。

ADHDの場合

人に関心が高く、良くも悪くもすぐに周りに影響を受けます。社会性が育つ中で、ルールを間違えると、言葉遣いが悪くなったり、反社会的な行動をとり易くなります。一度身につけた言葉遣いはなかなか変えることができません。身近な大人が正しく教えることが必要です。また、ADHDの子どもは、前庭覚(バランス感覚)や固有受容覚(ボディイメージ)、触覚が鈍感(敏感)であることが多く、足を引きずって歩いたり、体をゆすって歩いたり、人とぶつかったりすることで、トラブルも引き起こすことがあります。自閉症スペクトラムと同様SSTを早い段階で取り入れることにより、社会に順応させてあげなくてはなりません。

まずは、正しいあいさつができる子ども、そして、「ありがとう」(お礼)や「ごめんなさい」(お詫び)が言えると、正しい社会性が育つと考えます。

発達障害には、スペクトラム(連続体)の考え方があります。診断がなくても子ども達は発達の途上にありますので、何かしら問題を抱えているものです。どの子どもも教育なしでは正しく成長しません。家庭教育、学校教育、共に必要です。

 

紹介 ぷくぷく

元小学校教諭で、34年勤めました。通常学級担任、特別支援学級(難聴学級、情緒学級)担任、通級指導教室(言葉の教室,LD/ADHD通級指導教室)担当 等勤めました。学級通信で発信してきた情報をお知らせし、これから子育てにあたる保護者の方や小学校教員、幼稚園教員、保育士に読んでもらえたら幸いです。 3人の子供を育てました。 1966年2月23日生まれ

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