ぶきっちょは、固有受容覚という感覚が鈍いからです。逆に言うと、器用な人は、固有受容覚が鋭いのです。
固有受容覚という感覚は、日頃無意識のうちに使っていて、分かりづらい感覚かもしれません。
例えば、給食当番で、おかずを注ぐのに、よくこぼしたり、食器をおかずの缶に落としたりします。何が丁寧な動作なのか、そうっと動かすとはどういう動きなのか、腕をどれだけ動かせばよいのかが理解できていません。
腕の筋肉の入れ加減を調整して、ゆっくりと動かす感覚や各関節の動きを感じ取りながら丁寧に扱う感覚が分からないから、ぶっきちょになるのです。他の人が見ると、乱暴にしている、わざとやっていると思われてしまうのです。わざとではないことをわかってあげたいです。筋肉の入れ加減は、筋力とは違います。
発達障害とも関係します。仕事が雑な人は、この固有受容覚が鈍く、ADHDに寄っていると思われます。
まずは、小さいときにジャングルジムなどの固定遊具でたくさん活動し、固有受容覚を鍛えることです。大事なことは、叱ることを減らし、少しでもできたことを褒め、自己肯定感を下げないようにしてください。